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「神田、行ってらっしゃい」
いつものように、任務に向かう神田に手を振り見送った。
神田からは返事は無い。無愛想な人だから。
今回の神田の任務は長期に亘り、その分難しいものだった。
心配だけど大丈夫。神田は生きて帰ってくる。
そう自分に言い聞かせ私は仕事に戻った。
「ッ逃げるぞ!」
「え?あ、神田」
「待つさ!ユウ、リナリー!」
仮死状態の私のまぶたの裏にうつったのは幼いころの夢だった。
鬼ごっこをしていて、ラビに捕まりそうになった私の手をとって神田は一緒に逃げてくれた。
楽しくて、楽しくて、陽が沈むまでやっていたような気がする。
そんな夢は朝起きても、私の頭に焼き付いて離れなかった。
すごく、懐かしい夢。
あのころは普通に手を繋いでいた。
だけど今はもう、手は繋がない。
(そうだ、神田が帰ってきたらこの夢のことを話そう)
その夢を見てから2ヶ月が過ぎたころ、神田が帰ってきた。
帰ってきた神田は冷たくて、ぴくりとも動かなかった。
冷たい、動かない=死
そんな方程式が頭の中でぐるぐる回る。
「うそ・・・」
神田は生きて帰ってくると思っていた。
また、お帰りと言って、ただいまと返してもらえると思っていた。
だけど神田は全身ボロボロで、冷たくって、息もしてない。
(もう神田の声を聞くことはできないの?)
(ねぇ、神田)
(聞いて)
(もう一度、手を繋ぎたいの)
(あのころみたいに、笑いながら一緒に歩こうよ)
「・・・―――――――――神田・・・」
手を繋いで一緒に居た夢も もう君に話せない。
(神田、私をおいて死なないで)
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